1. どんな研究をしていますか?
近年、木材や植物から作られるセルロースナノファイバー(CNF)が次世代素材として注目されています。CNFは髪の毛の約1万分の1という極めて細い繊維で、軽量でありながら高い強度をもち、さらに自然由来で環境への負荷が小さいことから、包装材・自動車・医療など幅広い分野への応用が期待されています。
しかし、CNFを実際に製品へ活用するためには、繊維のサイズや形状を正確に把握することが欠かせません。私の研究では、レーザー光を使って素早くサイズ分布を測定する手法(レーザー回折・散乱法)と、電子顕微鏡で実際の繊維の形を直接観察する手法(LLP-TEM)を組み合わせ、CNFの測定結果をより正しく読み解くことを目指しました。
実験では、製造方法の異なる2種類のCNFを作製し比較しました。その結果、測定データに現れる「見かけ上の大きな粒子」の正体が、微細な繊維どうしが絡まり合ってできたフロック(繊維の塊)である可能性を見出しました。こうした知見は、CNFの品質管理をより確かなものにするための一歩となります。
2. この研究室を選んだ理由は?
正直に言うと、学部の授業を受けていた時点では「これを研究したい!」という強い気持ちが、まだ自分の中にはありませんでした。そんな時期に小瀬研究室の見学に参加したのですが、小瀬先生が自身の研究内容を本当に楽しそうな表情で説明してくださっているのが印象的で、その姿を見て「この先生のもとでなら、自分も研究を楽しめるかもしれない」と感じました。研究内容そのものへの興味はもちろんですが、先生の研究に向き合うスタイルや雰囲気が自分に合いそうだと思えたことが、この研究室を選んだ一番の理由です。
3. 実際に研究室に入った印象は?
配属当初は、専門的な知識もなければ実験装置の使い方もまったくわからない状態でのスタートでした。最初は不安もありましたが、小瀬先生と定期的にじっくり話し合える機会があったため、焦ることなく自分のペースで少しずつ知識や技術を積み上げていくことができました。また、先輩方もどんな些細な質問や相談にも丁寧に答えてくださるので、研究室全体としてとても温かく、居心地のよい雰囲気だと感じています。「わからないことを聞きやすい環境」が自然に整っているのが、この研究室の大きな魅力だと思います。
4. 配属を希望する後輩へのメッセージ
研究室選びは、研究内容・先生・先輩の雰囲気など様々な要素を総合的に考えなければならず、とても悩ましいですよね。小瀬研究室は、先生や先輩によるサポートがしっかりしているので、知識ゼロからでも安心してスタートできる環境です。そして研究を進めるなかで、データを読み解き、自分なりの考えを組み立てる「考える力」が自然と身についていくと感じています。それはきっと、研究室を出た後の将来にも活きる力だと思います。少しでも興味を持ってくれた後輩と、一緒に研究できることを楽しみにしています。